まちの未来・イメージ工房 平成26年度後期第3回ゼミの御案内 8月31日(日)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成26年度前期第3回ゼミの御案内―

次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたしま
す。皆様のご参加をお待ちしています。

8月31日(日) 14:00~15:30
コー テ ゙ィネ ー ター 前田哲男氏(山口県立大学教授)

テーマ : 市場社会の限界

会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
    (住所:山口市小郡下郷609番地1)

駐車場 有り

参加料 無料

【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213  E-M ail iria@ c-able.ne.jp

まちの未来・イメージ工房 平成26年度後期第2回ゼミの御案内 7月6日(日)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成26年度前期第2回ゼミの御案内―

次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたしま
す。皆様のご参加をお待ちしています。

7月6日(日) 14:00~15:30
コー テ ゙ィネ ー ター 前田哲男氏(山口県立大学教授)

テーマ : 工業社会の苦悩

会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
    (住所:山口市小郡下郷609番地1)

駐車場 有り

参加料 無料

【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213  E-M ail iria@ c-able.ne.jp

まちの未来・イメージ工房 平成26年度後期第1回ゼミの御案内 6月1日(日)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成26年度前期第1回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
6月1日(日) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ : 人間生活を問い直す
【参考】ゼミのテキストは、今回から神野直彦著『地域再生の経済学‐豊かさを問い直す』(中公新書)を使用します。
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
    (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213  E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成26年度(前期)
まちの未来・イメージ工房(第1回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成26年6月1日(日) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  人間生活を問い直す
3 内 容
平成26年度のゼミがスタートしました。今期のゼミでは、神野直彦著『地域再生の経済学-豊かさを問い直す』をテキストとして、山口の未来を考えていきます。本書では、地域再生に成功したヨーロッパの事例を紹介しながら、日本型の生活重視スタイルを財政・政策面からどのように構築するかを提案されています。本日は、序章部分の「人間生活を問い直す」について、前田先生から要約した資料等によりお話がありました。

本書は「地域社会は激しく動揺している。その最大の原因は工業の衰退にあるといってよい。」という書き出しから始まります。これは先進国に広く見受けられる共通の現象ですが、地域社会をいかに再生させるかというシナリオは一様でなく、大きく二つに分岐しています。一つは市場主義にもとづく日本を含むアングル・アメリカン型のシナリオ。もう一つは市場主義にもとづかないヨーロッパ型のシナリオです。
市場主義に基づく都市再生とは、「民活」などで経済成長の維持を目指す都市再生です。この場合グローバリゼーションが進展すればするほど、人々はアイデンティティを求めて、地域社会への帰属意識を強めていきます。一方、ヨーロッパにおける地域社会の再生では「サステイナブル・シティ(持続可能な都市)」を合言葉に進められてます。つまり工業の衰退によって荒廃した都市を、人間の生活の「場」としての持続可能性を目指す都市にしようとする動きです。反市場主義の地域再生とは、市民の共同の経済である財政(税)による地域再生であることを意味し、大地の上に人間の生活を築く戦略だということができます。

ゼミの中では、山口の都市再生を試みる場合「市場主義」と「反市場主義」のどちらでいくのが良いか議論になりました。資本主義社会の国に属する以上、市場主義的な考え方が不可欠になりますが、必要以上に相手を叩きのめすまで競争を続けることには賛成できません。百獣の王ライオンが必要以上に狩りをしないように、また、郷土の偉人である大村益次郎が戦で敵を壊滅させることよりも、土地の制圧を優先して考えて敵の退路を予め準備していたように、目的意識を明確に持つことが重要なようです。全ての市民が豊かさとは何かを見付けることのできる良い眼鏡を持っていると良いのですが…

◎本日のゼミで学んだこと
奪い合えば足らぬ。分け合えば余る。

 

 

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第5回ゼミの御案内 3月9日(日)

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第5回ゼミの御案内 3月9日(日)
やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
平成25年度後期第5回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
3月9日(日) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ : 沿線同士で競争している町
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
  (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

まちの未来・イメージ工房(第5回) 開催記録メモ

 1 日時及び場所

平成2639日(日) 14:0015:30  小郡地域交流センター・実習室

2 開催テーマ  沿線同士で競争している町

3 内 容

本日は、ケース⑨で取り上げられている千葉県八千代市、習志野市、浦安市について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。3市は、東京都心と千葉、成田方面を結ぶ鉄道や高速道路の線上に位置し、人口規模が15~20万人規模でほぼ同じ水準にあります。都心の東京駅または大手町駅までは、浦安が20分(地下鉄東西線浦安駅)、習志野が30分JR総武線津田沼駅、八千代が40分(地下鉄東西線~東千葉高速鉄道八千代中央駅)で、ほぼ10分間隔で遠くなっています。

千葉県に住んで東京に通勤する人を「千葉都民」と呼びます。3市とも60~80年代の人口増加は著しく、それまでの6~8倍になっています。従業通学人口分析を行うと、浦安市に常住している従業・通学者のうち、東京への従業・通学者は49%にのぼっています。同様に習志野市は31%、八千代市は26%です。東京からの距離が遠くなるにつれて数値が下がっていますが、その地域に住んで仕事をしたり学校に行ったりしている人の26%~49%が都内に通っているということは、千葉都民がいかに多いかを示しています。

3市は、人口増加という他地域からみればうらやましい状況にあります。しかし、この人口増加こそが大きな問題を招いてしまっています。公共施設、インフラの老朽化問題です。多くの施設やインフラが一斉に老朽化しているので必要な金額は増える一方です。しかも、高齢化が進んでいるため税収は伸び悩み、社会保障費用は大幅に増加していて、他から予算を回すこともできません。「増加する需要を減少する予算でまかなう」というジレンマに陥っているのです。

 

ゼミの中では、東日本大震災で液状化現象が大きなニュースになった浦安市の話になりました。液状化による家屋被害は、震源地の東北よりも東京湾岸エリア、利根川下流域で主に発生しており、なんと全国の被害家屋のうち1/3が浦安市に集中しています。これは市域の大半が高度経済成長期に行われた埋立地だったことに起因します。このことは今までの住宅地の選定基準に、安全・安心などの別の要素を私達が取り入れるキッカケになりました。

また、インフラの老朽化の問題については、当ゼミで以前、100年先の未来を議論していた際「中国自動車道は、いずれ鉄道の赤字ローカル線と同じように廃線となる」とした仮説について改めて意見交換し、これからの公共事業のあり方について考えました。

 

◎本日のゼミで学んだこと

前提が変わると結論も変わる。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第4回ゼミの御案内 2月8日(土)

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第4回ゼミの御案内 2月8日(土)
やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成25年度後期第4回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたしま
す。皆様のご参加をお待ちしています。
2月8日(土) 14:00~15:30
コー テ ゙ィネ ー ター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ :「 “さかな”に強い町、弱い町」
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
(住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213
E-M ail iria@ c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(後期)
まちの未来・イメージ工房(第4回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成26年2月8日(土) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  “さかな”に強い町、弱い町
3 内 容
本日は、ケース⑧で取り上げられている千葉県銚子市、神奈川県三浦市、千葉県館山市について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。3市の人口は、銚子市が1965年の91,482人をピークに年々減少、三浦市と館山市は1995年をピークに減少が始まっています。

3市のコーホート図(2005~10)を比べてみると、3市とも20~24歳まではマイナスが現れています。しかし、25歳以降の動きは大きく違っており、館山市がプラスになっている一方、銚子市及び三浦市はマイナス傾向が続きます。
また、経済センサスから分析すると、銚子市は水産食料品製造業が多く「水産加工の町」ですし、三浦市は漁業、生鮮魚介卸売業、鮮魚小売業が多く「生魚の町」です。一方、館山市の水産関連産業への依存度はわずかで「さかなに弱い町」にもかかわらず、「さかなに強い町」である銚子や三浦の知名度に匹敵しています。このことから著者は、少ない資源を大きく見せるシティ・プロモーションに成功していると評価しています。そして館山市の成長の秘訣を、特定の業種に特化するのではなく、様々な業種がバランス良く集まったオールラウンドな魅力にあるのではないかと思うとしています。

ゼミの中では、上記の3市を同じ土俵で考えて良いかどうか議論になりました。館山市は産業構造の転換を早めに進めたことで雇用創出に成功していると推測されますが、過去の漁業への依存度がどの程度あったかなどを見極める必要があります。仮に構造転換が行われてきたにしても、東京方面からJRで日帰り圏内だったこと、館山自動車道、富津館山道路が開通したことなど、外的要因に大きく作用されているようにも思えます。いずれにしても、様々な切り口で深く探索するということは、著者がいう「楽しい知の旅」であることには違いありません。これからも大いに議論できると良いと思います。

◎本日のゼミで学んだこと
首都圏以外の地域の課題は、どこでも第1次産業の問題が関わってくる。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第3回ゼミの御案内 12月15日(日)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成25年度後期第3回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
12月15日(日) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ:「高齢者も若者も来る町」
会 場 名田島地域交流センター2階 会議室 
             (住所:山口市名田島1218番地1)山口南総合センターのところです。
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員
山口市嘉川4503  棟久和成
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(後期)
まちの未来・イメージ工房(第3回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成25年12月15日(日) 14:00~15:30  名田島地域交流センター・会議室
2 開催テーマ  高齢者も若者も来る町
3 内 容
本日は、ケース⑦で取り上げられている長野県下條村と北海道伊達市について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。下條村は限られた財源の中で、村のインフラに出来るだけお金がかからないように工夫しています。また、伊達市は積極的に移住を奨励しています。

下條村は、軽易な土木作業を住民の手で行う場合、村が資材や重機の燃料代を支給する建設資材事業を92年度から実施しています。また、大多数の自治体が公共下水道を整備している中、負担の小さな合併浄化槽方式で対応しています。そして、これらの節約分を使って「若者定住促進住宅」を建設しました。家賃は隣接する飯田市内のおよそ半額ですが、その代り村の行事への参加や消防団への加入など、地域活動への参加が義務付けられています。
伊達市は人口3万6500人の小さい町ながら総合病院、銀行、大型ショッピングセンター、介護福祉施設など、生活に必要な都市機能があります。加えて、海と山の豊かな自然が存在し、高齢者のための快適居住地として知られてきました。近年は移住を検討する人が実体験できるよう、市内民間不動産業者と協力して、生活用品一式を備え付けたアパートを用意しました。また、シニア向け賃貸マンションのほか、定住者向けには優良田園住宅があります。

ゼミの中では、戦後あまりに人々の暮らしが高度化し、サービスも多様化したために、節約の目安となる「当たり前の暮らし」の基準が分かりにくくなっているという意見がありました。人口減に伴う縮小基調の中で、市民に公的サービスを提供する行政は、持続可能な社会へ転換するために大胆な「選択と集中」を求められています。
何のために節約し、貯まったお金をどのように使うのか… これによって節約の意義も大きく異なります。この機会に人間本来の暮らしとはどんなものなのかということを、じっくりと皆で考えてみることも良いのではないかと思います。

◎本日のゼミで学んだこと
「選択と集中」の目を養う。
◎本日のゼミで学んだこと
ディズニーランドは、巨大なショッピングセンターである。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第2回ゼミの御案内 11月17日(日)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成25年度後期第2回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
11月17日(日) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ:テーマパークが変えた町
会 場 小郡地域交流センター2階 第1講義室
             (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員
山口市嘉川4503  棟久和成
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(後期)
まちの未来・イメージ工房(第2回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成25年11月17日(日) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・第1講義室
2 開催テーマ  テーマパークが変えた町
3 内 容
本日は、ケース⑥で取り上げられている大阪市此花区について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。此花区は大阪市の中西部に位置しており、北側が淀川、南側が安治川に挟まれた地域で、もともと西成郡に属する漁村でした。長らく阪神工業地帯の中心でしたが徐々に国内外への工場移転が進みます。特に85年(昭和60年)のプラザ合意以降の円高の進展により工場跡地や低利用地が増えてきました。ユニバーサル・スタジオの日本進出の話が出はじめたのがこの頃です。

日本一の鉄鋼会社である新日本製鐵が、自社の多角化と工場用地有効利用の観点からユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の企業化可能性の調査を始めました。88年、新日鉄の堺への誘致が破談になりましが、大阪市が市内誘致を働きかけ93年大阪市は正式にUSJの招請を決定します。そして、大阪市の呼びかけでMCA社、松下電器産業などが参加して官民での検討がはじまりました。94年、進出先を此花西部臨海地域にすることが正式決定され、96年、大阪ユニバーサル企画㈱を母体にして、事業会社である㈱ユーエスジェイが設立されました。こうしてUSJが大阪の官民連合による巨大プロジェクトとして始まりました。

ゼミの中では、主にテーマパークのビジネスモデルの話になりました。東京ディズニーランド(TDL)の売り上げのうちチケット収入は4割に過ぎません。それに対して飲食販売は一人当たり2205円、商品販売は一人当たり3796円です。つまりアトラクションはお客さんに何千円も支出させるための興奮と感動の発生装置であり、アトラクションを体験して発生した興奮と感動をきっかけに、園内のショップやレストランで消費を促すというのがTDLのビジネスモデルなのです。
これを支えているのが、1920年代以降のディズニー映画の長い歴史の中で育てられてきたミッキーマウス、白雪姫、ダンボなどのキャラクターとストーリーです。TDLのアトラクションを体験している人は、長い歴史の最終成果物を体験しているということになります。これは決して今流行の“ゆるキャラ”では真似のできない世界でしょう。

◎本日のゼミで学んだこと
ディズニーランドは、巨大なショッピングセンターである。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度後期第1回ゼミの御案内 10月26日(土)

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成25年度後期第1回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
10月26日(土) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ:人が住めるまで戻した町
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
             (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員
山口市嘉川4503  棟久和成
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(後期)
まちの未来・イメージ工房(第1回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成25年10月26日(土) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  人が住めるまで戻した町
3 内 容
本日は、ケース⑤で取り上げられている新宿区歌舞伎町について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。歌舞伎町は、JR新宿駅の北東部の「靖国通り」「西部新宿駅前通り」「職安通り」「新宿区役所通り」で区切られた約10万平方メートルの地域で、歌舞伎町1丁目と2丁目から成り立っています。

かつての歌舞伎町は犯罪などの多発する地域でした。1960年代に娯楽施設、風俗施設が進出し「歌舞伎町=性風俗の町」というイメージが出来上がります。加えて80~90年代には、多くの犯罪者集団の抗争、中国マフィアの抗争事件などあり、普通の人は行けない町という評判が定着していきます。そうした中2001年、死者44名を出した雑居ビル火災が発生し、犯罪だけでなく消防法上の問題も生じることが明らかになりました。
そして02年、23区初の女性区長に就任した中山弘子が犯罪と危険の町との決別を宣言し、歌舞伎町を健全な町に再生する動きが始まります。まず実施されたのが警察、消防、入管と連携したクリーンアップ作戦です。続いて05年には、客引き行為を禁止する「東京都迷惑防止条例」が改正され、悪質な客引きが一斉に摘発されました。
さらに、悪いものを取り去るだけではマイナスをゼロにするにとどまることから、違法テナントが抜けた後に、健全なテナントを入れる「第3の喜兵衛プロジェクト」が始まります。

ゼミの中では、これまで人口が少ないことへの問題意識が主でしたが、今回は逆に過密現象に関する事例だったことから、ある意味新鮮な議論になりました。
お金があるところに人は集まります。しかし、そこには良い人も悪い人も集まるのです。人口を増やすためには、ある一定の悪というリスクも受け入れる覚悟が必要なのかもしれません。だからといって放置する訳にもいきません。
だからこそ、そこに住もうとするのならば、住みやすい環境を保持していくために、行政をはじめとする様々な公的機関と住民の一人ひとりが力を合わせてしっかりと連携し、将来を見据えたタウンマネージメントを行わなくてはならないようです。

◎本日のゼミで学んだこと
全ての物事には、一長一短がある。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度前期第4回ゼミの御案内 9月28日土曜日

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成25年度前期第4回ゼミの御案内―次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
9月28日(土) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ:衰退した商店街を再生した町
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
  住所:山口市小郡下郷609番地1
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員
山口市嘉川4503  棟久和成
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(前期)

まちの未来・イメージ工房(第4回) 開催記録メモ

 1 日時及び場所
平成25年9月28日(土) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  衰退した商店街を再生した町
3 内 容
 本日は、ケース④で取り上げられている大分県豊後高田市について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。豊後高田市は国東半島の北側の小都市で、古くから海路交通により関西方面との交流が盛んで、戦後から1960年代までは、大手企業の支店・支社が立地する国東半島の経済的な中心地として繁栄していました。しかし、高度成長期にモーターリゼーションが進むと、大分観光の拠点である別府や湯布院の反対側に位置し、観光ルートからはずれた豊後高田の商店街は徐々にお客さんを失っていきました。
 豊後高田商店街は、最初は国のメニューにしたがって活性化のための活動をしてきましたが上手くいきませんでした。そして最後の最後に地元の人がたどり着いたのは、自分たちが一番元気だった頃に戻ろうという原点回帰の発想です。こうして進み始めたのが「豊後高田昭和の町」です。昭和の町は、①建築再生、②歴史再生と商品再生、③商人再生から成り立っています。特に「昭和30年代」という時代設定が巧みで、現在進行形の歴史村というのがコンセプトです。そして、最初は恐る恐る始めた昭和の町も、街並みが充実していき、観光客ゼロの商店街が、わずか数年で観光客20万人を数える人気商店街となりました。
 ゼミの中では、商店街支援のための税金投入について議論しました。昭和の町を最初に仕掛けた人は、「補助金頼みのアイディアは補助金を出してくれる人を向いていて、肝心の商店街に来てほしいお客さんのことをあまり考えていなかった。」と反省しています。豊後高田の成功の秘訣は、自分達の地域の魅力を自分達が見つけて団結したことにあるようです。また、最初から商店街全体の合意をとろうとしなかったことは賢明です。総意を得るのは不可能でも、一部の賛成者を見つけ出すのは難しくありません。そして、賛成した人たちと先に進めればよいだけです。このことは商店街に限らず、地域づくり全般にいえることだと思います。
◎本日のゼミで学んだこと}
全員合意ではなく、賛成してくれる人から進める。

まちの未来・イメージ工房 平成25年度前期第3回ゼミの御案内 8月24日土曜日

平成25年度前期第3回ゼミの御案内次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。
皆様のご参加をお待ちしています。
8月24日(土) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ:歴史の流れに逆らおうとした町
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
住 所:山口市小郡下郷609番地1
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 
イメージ工房学級委員 棟久和成
TEL 090-7130-6213
E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成25年度(前期)

まちの未来・イメージ工房(第3回) 開催記録メモ

 1 日時及び場所

平成25年8月24日(土) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室

2 開催テーマ  歴史の流れに逆らおうとした町

3 内 容

本日は、ケース③で取り上げられている北海道夕張市と占冠(しむかっぷ)村について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。夕張市はかつて石炭、今はメロンが有名ですが、夕張を一番有名にしたのは財政破綻した自治体であるという点です。また、占冠村は夕張市の東側に隣接し、かつてリゾート開発の成功事例として称賛された村です。

 

夕張市のコーホート図(2000~05、05~10)は、中学、高校卒業を機に一気に若者が出ていって、ほとんど戻ってこないうえに、それ以外の流入もない状況を示します。また、財政再建団体に指定された07年以前も、すでにかなりの人口減少があったことがわかります。

夕張市の住宅、水道、下水道、病院などは、石炭会社が作ったものです。民間企業の活力によって栄えた町は、その民間企業の撤退によって衰退を余儀なくされますが、夕張市は、産業の反映が前提になっていた公共施設を市が引き受けました。さらに、閉山した炭鉱跡地にレジャー施設をオープンさせました。けれども石炭産業に代わるほど観光産業が伸びていないなか、人口減少と従来水準の公共サービスの維持を両立させるのは無理な話です。著者は、栄華をふたたび夢みるという無理な背伸びをせず、破綻しそうになる前に思い切った措置を講じることの必要性を主張しています。

また占冠村は、全国自治体人口一人当たり公共施設延床面積ランキングで1位になりました。それは、日本で有数のアルファリゾート・トマムが自己破産したときに、村が事業の存続を目指して施設を引き受けたことが全国最大の保有面積になった理由です。著者は、いずれ廃墟にせざるを得ないかもしれない施設のためにお金を使うことよりも、早めに施設に見切りをつけることを促しています。

 

ゼミの中では、これまで当ゼミで何度も議論してきた「街の美しい縮め方」のことが話題になりました。今では全国の多くの地方都市が超高齢・人口減少社会に突入したところであり、今後は夕張市のように「移転集住」や「市街地形態の再編」が行われる地域があちこちにでてくるでしょう。しかし、いくら移転集住を進めたとしても現状の住民が場所を変えて1年に一歳ずつ歳を取っていくにすぎない訳ですから、若者を増やしていく政策がなければ同じことの繰り返しになってしまいます。地域を存続させていくには、小さくても地域の資源を生かし、時代の流れに合う産業を育てることが欠かせません。

 ◎本日のゼミで学んだこと

民から官は、延命措置にしか過ぎない。