まちの未来・イメージ工房 平成28年度第2回ゼミの御案内平成28年7月24日開催

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成28年度第2回ゼミの御案内―
平成28年7月24日(日)14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ :「邪魔もの」が21世紀の資源
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室 
    (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213  E-Mail iria@c-able.ne.jp

 まちの未来・イメージ工房(第2回) 開催記録メモ
1 日時及び場所
  平成28年7月24日(日) 14:00~15:30
  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  「邪魔もの」が21世紀の資源
3 内 容
 本日のゼミでは、第2章「邪魔ものが21世紀の資源―里守が奇跡の海を育てた」を要約した資料により前田先生からお話がありました。
 岡山県の東の端にある備前市「日生(ひなせ)」。瀬戸内海有数の漁業の町の顔は「海のゆりかご」と呼ばれる海草の「アマモの森」です。実はこのアマモの森は長い間、ほとんど無くなっていました。アマモの種を30年前から蒔き続け、成果が出たのはここ4、5年のことです。
 高度経済成長期に海は赤潮によって漁獲高が半減しました。漁師たちは稚魚の養殖と放流に頼りましたが、獲れる魚は一向に増えません。そんな中、長年海を見てきた地元漁師の本田和士さんは「アマモがなくなったからではないか」と直感していました。その本田さんが1981年に岡山県職員の田中さん(現在のNPO法人「里海づくり研究会議」事務局長)と出会い、アマモの森の復活に乗り出しました。しかし、魚がどう育つかは知っていても、アマモがどうやって増えるかは知りません。同じころ県水産試験場で漁獲量減少の原因究明をしていた福田富男さんたちが注目したのも多くの魚の産卵場所であった「アマモの壊滅」でした。アマモはイネ科に近く、種子で増えます。種をまくことで消えたアマモ場を復活させようと研究員と漁師たちの「二人三脚のプロジェクト」が始まりました。しかし、種をつけることは知っていても、どんな条件で発芽し、成長するのか知りません。根気よく観察を続けているうちに、海底にカキ殻があるとアマモが根を張りやすいことを発見しました。こうした気づきから「アマモの森」は挽回の局面に入っていきます。
 漁の方法は、「つぼ網」という獲り過ぎることのない「里海ならではの漁」です。この3年ほどアオリイカ、カレイ、タイなど、かなり高めの価格で売れる魚が増えています。アマモの森は間引きをしたほうが元気になります。刈り取ったアマモは、石風呂や畑の肥料などに使われます。アマモの別名は「竜宮の乙姫の元結の切り外し」といい、竜宮城の乙姫が長い髪を結ぶのに使ったのがアマモといわれています。なんと粋な名前を昔の人はつけたことでしょうか。
 ゼミの中では、無駄なく循環させる昔からの知恵と技術に関する話題で盛り上がりました。著書の中に石風呂の床にアマモを敷く話が紹介されています。山口市には、徳地や秋穂に今も使える石風呂が残っています。海に近い秋穂では著書にあるようにアマモを敷いていたかもしれませんが、海から遠く離れた山奥の徳地では何が使われていたのか?みんなでいろいろと詮索してみた結果、薬草を使っていたのだろうということになりました。薬草といえば昔は鋳銭司に薬草園があったという話も飛び出し、身近な地域資源の一つとして参加者の興味を引いていました。

◎本日のゼミで学んだこと
様々な人が出会って繋がることで、挽回の局面が開ける。