やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成27年度第2回ゼミの御案内―
次回のゼミ開催日程が決まりましたので、ご案内いたします。皆様のご参加をお待ちしています。
7月12日(日) 14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ :「地域活性化」から「地域づくりへ」
会 場 小郡地域交流センター1階 実習室
(住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213 E-Mail iria@c-able.ne.jp
.やまぐち街なか大学 平成27年度
まちの未来・イメージ工房(第1回) 開催記録メモ
1 日時及び場所
平成27年6月14日(日) 14:00~15:30 小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ 農山村の実態-空洞化と消滅可能性
3 内 容
平成27年度のゼミがスタートしました。今期のゼミでは、小田切徳美著『農山村は消滅しない』をテキストとして、山口の未来を考えていきます。本日は、第1章の「農村の実態-空洞化と消滅可能性」について、前田先生から要約した資料によりお話がありました。
筆者は、農山村地域の空洞化を「人・土地・むらの三つの空洞化」として問題提起しています。「人の空洞化」とは、高度経済成長期における人口の社会減(過疎問題)と人口ピラミッドのいびつ化に伴う人口の自然減の始まりを指しています。この「人の空洞化」は、その後「土地の空洞化」に連鎖します。農山村に残った親世代が高齢化し、農地の保全が困難となるからです。そして1980年代後半に顕在化した「土地の空洞化」に加え、1990年代初頭には集落機能の著しい停滞といった「むらの空洞化」が新たに生じ始めました。このように農山村では、人、土地、むらの三つの空洞化が段階的に、そして折り重なるように進んでいるのです。しかし筆者は、「むらの空洞化」が始まっても集落活動の全部が停止する訳ではないとし、「まだ何とかやっていける」という段階だとしています。
ゼミの中では、地方消滅論の元となった「増田レポート」のことが話題になりました。このレポートでは、若年女性人口が5割以下に減少する「消滅可能性都市」の896自治体のうち、2040年推計人口が1万人以下の523市町村が「消滅する市町村」とされています。
続いて、地方が消滅しないようにするにはどうすれば良いかなどについて、様々な意見交換を行いました。するとやはり中心的な話題は第1次産業の話となり、地方の基幹産業である農業が経済的に成立しないことが大きな壁として立ちはだかります。そんな中で、東日本大震災以降、若い人の生き方が少し変わってきているのではないかという指摘があり、この点が唯一明るい話題だったように思います。
様々な議論を通じて、山口の未来に明るい光を見つけたいものです。
◎本日のゼミで学んだこと
農山村集落は「強くて、弱い」という矛盾的統合体である。