ホロコーストの勉強会第6シーズン ~ 信仰 ~
第3回 ホロコースト(以後)を生きる
強制収容所の絶望の中で、人々の祈り・信仰を問う
平成30年12月15日(土) 14:00~16:00
会 場 山口ふるさと伝承総合センター
山口市下竪小路12番地、TEL: 083-928-3333
講 師 柳田 親志 氏
定 員 10 名程度
参 加 費 無 料
【問合せ先 : 柳田】 090-7594-2918
E-Mail 1572kaori@gmail.com
詳しくは下のリンクを参照ください
https://sites.google.com/site/
参加人数2名
講座内容
本日のゼミでは、今シーズン第3回目のテーマとして、イタリア人哲学者Gアガンベンの著書「アウシュヴィッツの残りのもの」について話し合いました。
著書中にでてくる「ムーゼルマン(回教徒)」というのがあり、とても印象的な言葉であり表現であることを解説しました。アウシュヴィッツの残りのものとは、”死者でもなければ、生き残ったものでも無く、沈んでしまったものでもなければ、救い上げられたものでも無く、かれらの間に残っているものである”とのことですが、理解するのに難しい文章であると同時に、ユダヤ人の信仰にホロコーストがどう係わっているかを端的に表現したものと思うことを強調しました。
著書の最後には、アウシュヴィッツ強制収容所で生き残り、ムーゼルマンから生還したユダヤ人の思いが収録されており、惨劇を体験した人の気持ちが深く伝わってくるので、一読を強くお勧めしました。
参加者からの感想や、科目実施を通して学んだこと
今回は、2名の参加者がありました。
今回の参加者にはドイツ渡航経験者がいらして、貴重な現地状況の生の意見をいただきました。
ホロコーストについてはアウシュヴィッツ強制収容所が広く知られていますが、ドイツ国内ではミュンヘンのダッハウ強制収容所も有名であり何度か訪れたとのことでした。その中で運転する車のナンバーがダッハウ?だったためか、フランス国内を走った際に非難を浴びる状況に遭遇したとのことで、欧州ではナチス時代のゆかりのある表現は、いまでも人々の心を傷めるものかと感じたしだいです。
また、なぜホロコーストを題材にするのか、当時の日本の軍国主義と合わせた内容はどうか、現在のユダヤ人国家イスラエルで起きている問題の類似性に疑問を持つなどの意見あり、次回以降本講座テーマの趣旨を外れない範囲で解説を試みることにしました。