まちの未来・イメージ工房 平成27年度第9回ゼミの御案内平成28年3月20日開催

やまぐち街なか大学 IDOM
まちの未来・イメージ工房
―平成27年度第9回ゼミの御案内―
平成28年3月20日(日)14:00~15:30
コーディネーター 前田哲男氏(山口県立大学教授)
テーマ :「田園回帰前線」
会 場 小郡地域交流センター 実習室 予定
    (住所:山口市小郡下郷609番地1)
駐車場 有り
参加料 無料
【お問合せ先】 イメージ工房学級委員 棟久
TEL 090-7130-6213  E-Mail iria@c-able.ne.jp

やまぐち街なか大学 平成27年度
まちの未来・イメージ工房(第9回) 開催記録メモ

1 日時及び場所
平成28年3月20日(日) 14:00~15:30  小郡地域交流センター・実習室
2 開催テーマ  田園回帰前線
3 内 容
本日のゼミでは、第5章「田園回帰前線」を要約した資料をもとに、前田先生からお話しがありました。

農山村への移住に対する願望の大きさは、そのまま国民の田園回帰傾向を表しています。「移住定住永住という言葉を整理すれば、最初の3年を移住、3~10年を定住、10年以上を「永住と呼ぶことができます。第1の移住の長期化は定住化であり、そこの最大の問題は仕事です。第2の移住の長期化は「永住化」です。この段階では多くの移住者が子供を含めた家族としての暮らしになります。したがって、家族単位でのより長期の定住のためには、家族のライフコースに応じた課題に対応していかなければなりません。これらに関して著者は、従来の移住者に対する支援が、「移住の時期ばかりに集中しており、その長期化に対しては政策上の関心が著しく薄かったことを指摘しています。そして、移住者家族のライフスタイルやライフステージに応じた支援のあり方が議論されるべき時期に来ているとしています。

UJIターンしたものの地方の生活が合わず、結局Oターンして都会に戻っていくケースもよく見られます。ゼミの中では、農山村移住の3大問題といわれる仕事住宅コミュニティに関して様々な意見がありました。近ごろ住宅については、どこの地方でも自治体などで空家バンクに取り組みはじめ、受け皿づくりが進みつつあります。
残る問題は仕事とコミュニティですが、農山村では「働き方」と「暮らし方」が密接につながっていると考えられます。仕事については「ナリワイ」という形で、大掛かりな仕掛けを使わずに、生活の中から仕事を生み出し、仕事の中から生活を充実させます。そのために、生産や生活の小さな「技」を当たり前に持つ地域住民、特に高齢者からそれらを伝授してもらうことに大きな意義があり、この部分がコミュニティの価値だと思います。ときには農山村の「濃密過ぎる人間関係」に対して都市住民から嫌悪感を示されることがありますが、この濃密な人間関係こそが今後の農山村移住を促進する重要な「地域資源」となる可能性があるのではないでしょうか。

◎本日のゼミで学んだこと
田園回帰こそが、日本の少子化を解決する。